当社のISO研修センターにて、2025年1月、修了生のブラッシュアップ&交流イベントが実施されました。参加したのは1期生から8期生。
30代から60代まで年代は幅広く、自動車、エンタメ、教育など活躍する業界も様々な元・クラスメイトが集まりました。
久しぶりに顔を合わせる人も、今回初めましての人も、近況報告や自己紹介で話に花が咲き、イベントが始まる前から盛り上がっている様子。教え子たちの差し入れを配って回る講師も、再会の嬉しさも相まって非常に楽しそうです。
今回のイベントは、養成講習の目玉の一つ、ロールプレイ&PCを使ったフィードバックを実施し、それぞれのブラッシュアップを図ること。当社は、キャリアコンサルタント国家試験合格のための知識・技術を身につけることを大前提としつつ、実践で活かせるスキルの養成に注力しています。このロールプレイは、その核となるプログラムです。
相談者役(女性)とキャリアコンサルタント役(男性)になり、ロールプレイがスタート。たくさんの修了生たちが見守る中、キャリアコンサルタント役の修了生は、若干緊張気味です!
ロールプレイは15分間。その中でいかに相談者とラポール(信頼関係)を築き、主訴を深掘りできるかが鍵となります。相談者の設定は、化粧品メーカーでバリバリ働くマーケッター。妊娠し、育休をとったら復帰。
妊娠し、育休をとったら復帰する気満々だったのですが、どうやら夫は家庭に入ることを望んでおり、悩んでいるとのこと。
キャリアコンサルタント役は、相談者の仕事内容、相談者自身のやりがい、夫にどの程度話をしているのかなど、さまざまな方向から相談者の悩み・状況を理解しようとしていきます。
ロールプレイ後、まずは講師とみんなからの総評。
「安心感のある語り口」「姿勢がきれい」といった細かな部分から、「相談者が、自社を『日本を代表する企業』と話したことから、自社に対するプライドがあることをくみ取れたか?」「相談者の表情や発言の間から、キャリアコンサルタントが相談者にした質問の意図が伝わっていないかもしれない部分があった」という具体的な指摘も。
その後、相談者役が、キャリアコンサルティングを受けてどのように感じたかを、キャリアコンサルタント役にフィードバックしました。
「相談者役の設定は、上司との関係が悪く、職場に対する悩みもあったが、夫に話すきっかけがつかめなかった。」とのこと。
講師は「研修でも触れましたが、悩みが複数あるから相談に来る方が多いんです。
一つの悩みを聞いて、次に進むのではなく、必ず『他に悩みはありませんか?』と聞きましょう」とポイントを改めてアドバイスしました。
当養成講習の真骨頂は、ロールプレイの様子を録画で振り返り、自分のコンサルティングを客観視できることです。もちろん、今回も実施されました。
講師は、「相談者の仕事内容だけでなく、『仕事のやりがい』を質問しているのは、相談者の価値観を知れるので良かったです。」、「相談者が『夫が家庭に入って欲しそう』と発言をした。
「欲しそう」いう言葉から、相談者は、夫の考えを確認していないということがわかる」など、さらに細かくチェック。
プロのキャリアコンサルタントがどこに注視しているのかを解説していきます。
自分や他者のコンサルティングを解説付きで見る機会は非常に貴重で、多くの気づきや実りを提供できたのではないかと期待しています。
このやり取りは、キャリアコンサルタントとしての面談手法を学ぶためのロールプレイ(役割演技)です。
ここで記載されている設定状況はすべて架空の設定であり、実在の人物や組織、出来事とは一切関係ありません。
あくまでも学習・トレーニングを目的とした演技であり、相談内容や登場人物の発言・感情表現などはフィクションとして扱います。
テーマ
グローバルテクノで受講して、よかったこと
ロールプレイのあとは、コンサルタント役の修了生を労いつつ、座談会形式で養成講習の思い出を語っていただきました。
真っ先に挙がった声が、「仲間ができたこと」。これは、大きな心の支えになったようです。
また、講習後も同期の仲間や先輩たちと自主的にロールプレイを繰り返し、なんと国家試験の当日の朝も実施したそう。
「ロールプレイは相手がいないとできない」と、仲間との学び合いの成果の大きさを、修了生は語っていました。
講師のサポートに助けられたという声もありました。
「論述が苦手過ぎて、課題を国家試験ギリギリにまとめて4本出したら、すぐに全部、添削してくれた」と感謝する修了生も。
これには講師も「まとめて出す人多いんだよね。プライベートで旅行中に添削したこともあったよ」と、打ち明け話をポロリ。
「そうでしたよね!ありがとうございます!」とそのときの修了生。講習室に笑いが溢れました。
また、講習の内容がいかに実践的だったか、現場で感じているという修了生も。
「実際の相談者は、ずっと悩みを訴え続けたり、話があちこち飛びがち。でも、この講習で実践に通用するベースができていたから対応できる」とのこと。
講師も「試験に受かるための授業じゃない。相談者に何を提供できるか、そんなキャリアコンサルタントとして役立つスキルの修得を目指しているから」と語っていました。
当校で他の受講者から刺激を受けたことも、修了生の力になったようです。
「ここには、キャリアコンサルタント以外の講習もあるじゃないですか。社会人で、それぞれ目標を持って勉強している人がこんなにいる。そんな上を目指そうとしているみなさんの熱気に、自分も奮い立ちました」と修了生。
自分のキャリア形成に対する大きな意欲と励みになったようです。
座談会のあとは、仲間たちや講師とよく通った馴染みの居酒屋へ。
積もる話は、まだまだ尽きなかったことでしょう。
[ 取材・文:フリーランスライター 石川 良一 ]